スリランカ  1997年9月


ホテルの窓から眺めるインド洋の青い海。
プールに浮かぶ木舟に「歓迎用横断幕」がぶら下げられ、
その影が水面にきれいに映し出されていた(1997年11月)。

スリランカ最大の漁港の町・ニゴンボ
○ スリランカ島の南西海岸は、長さ150km以上に及ぶ褐色のビーチが続いており、別名「ゴールデン・ビーチ」と呼ばれている。その海岸の北はずれの町がニゴンボである。

○ 日曜日の朝早く、海岸沿いに散歩に出かけてみた。とある海辺の草むらの広場で、ボール遊びに興じている若い青年たちのグループに出くわした。バレーボールなのか、サッカーボールなのか良く分からない遊びだ。

○ 彼らの遊びを見物していたら、彼らは遊びを止めて、人なつこい笑みを浮かべながらなにやら話しかけてきた。どうやら、「一緒にボール遊びするか」と言っているようだ。

○ この地域の住民は、その多くがキリスト教とのこと。彼らの振る舞いや十字架の首飾りなどからして、敬虔な教徒ではないかと見受けた。ボール遊びはやめて、いっしょに写真に収まることにした(左)。


頂上にある王宮跡
○ 頂上の面積は1.6ha、かなりの広さだ。プール、王宮、兵舎、住居、ダンスステージなどの跡が見られるとの説明。当時の「狂気の王」の生活ぶりが窺い知れる。

○ 頂上の王宮跡に立つと、360度の展望が開ける。が、静寂そのもの。王の孤独感も伝わってくるようだ(右)。


美女のフレスコ画(フレスコ・レディー)
○ 高さ195mのシーギリア・ロックの頂上へのアタックを試みることにした。50年程前にできたという細い螺旋階段が岩肌にへばりつくように伸びている。断崖絶壁の急斜面を恐る恐る登っていく。以前は竹製のハシゴだったらしいから、まだマシだ(左)。

○ 階段を上ると、オーバーハングした壁面に、鮮やかな色で描かれた美女たちの姿が現れる。5世紀の作品とは信じがたいほどの美しい風合いをかもし出している。

○ この岩山の壁には、かつて500人ほどの美女の姿が描かれていたとのことであるが、現在残っているのは18人のみ。

○ 美女たちの妖艶な姿と神秘的な表情を見つめていると、吸い込まれてしまいそうな気分になってくる。写真撮影については「NO FLASH」との注意書きがあったが、つい、シャッターを押してしまった。ゴメンナサイ(右、上左)。


伝説の岩山、シーギリヤ・ロック
○ 古代から仏教僧たちの修験場だったという伝説の岩山、シーギリアは首都コロンボの北東160kmのジャングルの中に突如として現れる。

○ ダンブッラのホテルからはるか遠くに眺めるその姿は、マッチ箱のような異様な形をしている(左、右後方)。

○ 近くから眺める赤褐色の異様な岩肌。この岩山の頂上に豪華な王宮を建てて住んでいた「狂気の王」の話を聞いて、また驚きである。5世紀に建てられた巨大な岩の要塞、シーギリヤである(右)。


キャンディアン・ダンス
○ ウェルカム・パーティーで披露された「キャンディアン・ダンス」は、スリランカを代表する伝統芸能とのこと。

○ 激しいドラム音楽とともに始まり、銀装束に身を包んだ踊り手が登場する。一同が眼を見張る光景だ(左)。機敏で迫力ある男性ダンサーの動きも特徴のひとつといえるダンスである。


インド洋に浮かぶ「光り輝く島」・スリランカ
○ インドの南にぽっかりと浮かぶ島・スリランカは北海道を一回り小さくしたほどの大きさで、1972年の新憲法公布とともに「セイロン」から現在の名前に改名されている。

○ 世界地図を見てのカタチからして、「インド洋に落ちた一滴の涙」とか「インドから落ちたマンゴー」などと揶揄されるが、実際には語源通りの「光り輝く島」、「歴史ある国」というのがぴったりの印象だ。

○ 開催直前になって首都コロンボ市内で爆破事件が発生したために、会議場ホテルはコロンボの南約70kmにあるリゾート地アフンガラのホテルに急きょ変更された。急ごしらえ会場での会議運営に、事務局担当の大変さが窺い知れた。

○ 底抜けに明るい女子高生たちの一団に出くわした。その表情は、スリランカの語源のとおり、まさに「光り輝いて」いた。