チェコ  1998年10月


 ヨーロッパで最も美しい街のひとつといわれるプラハ。
ゆったりと流れるブルタバ川の岸辺に映える紅葉とハラチャニの丘の上に建つプラハ城。
旧市街地側から望む風景は、まさに一幅の絵模様である(1998年10月)。

丘の上からプラハ市内を展望
○聖ヴィータ教会と旧王宮との間を抜けて、聖イジー教会のワキにある小道を進む。赤色を基調とした屋根や白っぽい壁面の家が軒を連ねている。

○ さらに進むとカレル庭園にぶつかる。庭園の奥にはベルベデール宮殿があり、ここは「夏の離宮」との別名があるとのこと。春から夏にかけて、一帯は豊かな緑に覆われるであろうことが容易に想像できる。

○ 丘の上の一隅に立ち止まって、市内を展望する。木々の葉はスッカリ紅葉して、赤い屋根とのコントラストが殊のほかきれいであった。


プラハ城
○ プラハ城の正面入り口前は、ハラチャニ広場と呼ばれる大きな広場になっている。城の衛兵が、儀礼服で身を固めて直立不動で立っていた(左)。

○ 正面入り口から入ると、第2、第3の中庭があり、聖十字架教会、聖イジー教会と続く。圧巻は、目の前にド迫力で迫る聖ヴィータ教会。

○ 高さ99.6mのふたつの尖塔が天を突き刺すように聳え立っている。屋根はバロック様式、聖堂はネオ・ゴシック様式という。内部の巨大なステンドグラスもまた見事である。カメラのファインダーに収めるのにひと苦心。おまけに「逆光」で、出来栄えはご覧のとおりの残念な結果になってしまった(右)。


ブルタバ川にかかる橋・カレル橋
○ プラハで最も古い石積みの橋・カレル橋。15世紀初頭にカレル4世によって建造されたという。プラハのランドマークのひとつになっている。

○ 橋の両側の欄干には15体ずつ計30本の聖者像が並んでおり、その様は壮観だ。橋の上から眺めるプラハ城、橋の下を静かに流れるブルタバ川。「百聞は一見にしかず」の美しさである。あいにくの曇天が残念であった。


プラハの中心・旧市街広場
○ 高く聳える塔がいたるところで見られ、街全体が中世そのままの印象を与えるゴシック様式の建物…。旧市街の中心部に当たるのが、石畳の美しい「旧市街広場」である。

○ 広場の西側にある高さ約70mの尖塔を持つ旧市庁舎。その側面にある2つの天文時計はユニークだ。当時の天動説に基づいて、年月日と時間を示しながら1年をかけて1周するという(左)。

○ 広場の東側に建つゴシック様式の教会は、高さ80mの金の尖塔2本を誇っている。その手前に建っているのがティーン学校。旧市街広場に残っている最も古い建物で、ゴシック様式のアーケードとルネッサンス様式の飾り屋根を持つ美しい建物だ(左、右)。

○ 広場の中央には、15世紀の宗教改革の先駆者を記念する「ヤン・フスの像」が鎮座している。今では市民の憩いの場所にもなっているらしい(右)。


バーツラフ広場・国立博物館
○ 旧市街の東南地にあるムーステク広場から国立博物館まで延々と伸びている「バーツラフ広場」。プラハ随一の繁華街で全長750m、幅60mあるとのこと。広場というより「大通り」といった感じである(左)。

○ この広場が、1968年の「プラハの春」や89年の「民主革命」などで、重要な役割を果たした歴史的な場所らしい。

○ 旧市街地の路地に一歩入ると、テント張りの露店?が軒を連ねている。花屋さんらしい店先には色とりどりの花が陳列されており、立ち止まって花を眺めている通行人が多く見られた(右)。


関連先への訪問、初対面の印象
○ 「北のローマ」とか「ヨーロッパのこころ」などの別名が付けられている首都プラハ。「東欧の国」のひとつとされているが、地理的には「西欧の国」オーストリアのウィーンよりずっと西に位置しているのだ。

○ 接する人々から受ける印象。
過去において幾たびもの荒波を経験して来た国の歴史を思うとき、彼らから発せられる言葉の節々に、ある種のしたたかさと進取性の心情を垣間見ることが出来るようだ。