ギリシャ  1998年10月


15年の歳月を費やして紀元前432年に完成したとされるパルテノン神殿。
アテネの守護神アテナが祀られているアクロポリス最大の神殿である。
(1998年10月)

オリンピック・スタジアム
○ 1896年に第1回近代オリンピックが開かれたという競技場のグラウンドに立つことが出来た。

○ 紀元前300年ごろにアテナ大祭の競技場として造られたのがそもそもの始まりで、ある富豪の援助を受けて、観客席などほとんどが1895年に復元されたものらしい。

○ 現代のものと異なっているのはトラックが馬蹄形をしていることで、当時の模様をより忠実に復元することとした現われだとか。

○ 座席は大理石で造られており、5万人を収容する。毎年開かれるアテネ国際マラソンの会場でもある。


ゼウス神殿(オリンピエイオン)
○ ゼウス神の聖域にある神殿跡。かつては合計104本ものコリント式柱が並んでいたとのことだが、現在では15本しか残っていない。

○ 紀元前6世紀に起工されたものの、工事は幾度となく中断。完成したのは前2世紀という気の遠くなりそうな話である。

○ 真っ青な空に突き刺さるようにして立っている柱の側に立って眺めていると、往時の壮麗さが偲ばれてくる。


陽光に白く輝く神殿〜古代の野外音楽堂
○ 「かつて、知恵の女神アテナと海神ポセイドンがこの都市の守護神の座を争った。勝ったのはアテナ。彼女がオリーブの木を市民たちに贈ったための勝利である」というギリシャ神話を聞いた。アテネという都市名の由来である。

○ アテネの大学生と名乗る陽気なアベックに出会った。日本の京都や奈良のお寺などについての詳しい話なども聞かされて、いささか驚いた(左)。

○ アクロポリスの麓にある「ヘロド・アティコス音楽堂」は、6000人も収容できる古代劇場の大きな舞台である。毎年7月から9月にかけて行われる「アテネ・フェスティバル」には、世界中から大勢のファンが集まるという。丘の上から見下ろす舞台や観客席から、音楽が聞こえてきそうな雰囲気であった(右)。


パルテノン神殿
○ 前門(プロピレア)の中央楼(左)を通過すると、眼前に古代アテネの栄光を象徴するパルテノン神殿が雄大な姿を現わす(右)。

○ 横31m、縦70m、柱の高さは10mある。ドリス式といわれる石柱は合計46本。柱の下部の直径は約2mもあり、両手ではとても抱えきれないほどの大きさである。


小高い丘に広がる壮麗な神殿群・アクロポリス
○ 小高い丘の上に広がる古代アテネの神殿群・アクロポリスが一望できるレストランでの食事会。威容を誇る神殿が、眼前の窓越しに迫ってくる(左)。

○ アクロポリスに登り、パルテノン神殿の剛健な柱に触ってみる。2500年も前の古代へタイムスリップしたのでは…との錯覚に陥り、一瞬たじろぐ。眼下70mほどのところに広がる市街地の風景もまた絶景である(右)。


関連先への訪問、初対面の印象
○ バルカン半島の南端に位置するギリシャは東にエーゲ海、西にイオニア海に囲まれており、地中海性気候で温暖なうえに湿度が低く、過ごしやすい「太陽の国」だ。

○ 史上最初に誕生した民主主義の国で、国の歴史は神話と史実が混沌と入り混じるヨーロッパ文明発祥の地。人々はフレンドリーで、生活を思いっきり楽しむ国民性の持ち主であると見た。