迎賓館・赤坂離宮




(2003/7/30 : 迎賓館正面外観)

  迎賓館は、昭和44年(1969年)から5年の歳月をかけて「旧赤坂離宮」を改修し、昭和49年(1974年)に国の迎賓施設として設置されたものである。
 もともとの 旧赤坂離宮は明治42年(1909年)東宮御所として造営され、ヴェルサイユ宮殿を模したネオ・バロック様式の洋風建築で、地上2階、地下1階、延べ面積約1万5000平方メートルの日本最初の洋風宮殿である。

  以下は簡単な参観記録である。館内が撮影禁止となっているため、画像が限定的なものに止まっているのはやむを得ないところである(03年7月30日)。

<参考資料>館内における購入資料及び配布資料

敷地は約3万6千坪 正面玄関。中央にはバルコニーと菊の紋章 緑青の屋根には甲冑の装飾が左右対称

南に面した主庭は全面砂利敷きで、中央部の噴水池や花壇の廻りには枝ぶりの良い松が植えられている

国賓大統領の記念植樹 手入れの行き届いた赤松の葉が鮮やか 晩餐会等で飾られる盆栽。樹齢130年ものも

彩鸞の間(さいらんのま)
 「彩鸞の間」という名は左右の大鏡の上に「鸞」と呼ばれる架空の鳥をデザインした金色の浮き彫りがあることに由来する。白い天井と壁は金箔が施された石膏の浮き彫りで装飾され、10枚の鏡が部屋を広く見せている。
  この部屋は、晩餐会の招待客が国・公賓に謁見したり、条約・協定の調印式や国・公賓のテレビインタビュー等に使用されている

花鳥の間(かちょうのま)
 
「花鳥の間」という名は天井に描かれた36枚の油絵や、四面に張られたつづれ織り、壁面に飾られた30枚の楕円形の七宝等に花や鳥が描かれていることに由来する。
  この部屋は、主に国・公賓主催の公式晩餐会が催されるところで約130名の席がある。

朝日の間(あさひのま)
  「朝日の間」という名は天井に描かれた「朝日を背にして女神が香車を走らせている姿」の絵に由来する。周囲の16本の円柱はノルウェー産の大理石である。壁には、京都西陣の金華山織の美術織物が張られ、床には47種類の紫色の糸を使い分けて桜花を織り出した緞通が敷かれている。
  この部屋は、国・公賓用のサロンとして使われ、ここで表敬訪問や首脳会談等が行われている。

羽衣の間(はごろものま)
  「羽衣の間」という名は謡曲の「羽衣」の景趣を描いた300平方メートルの曲面画法による大絵画が天井に描かれていることに由来する。3基のシャンデリアは当館で最も豪華なもので重さは約800キログラムあり、壁は楽器、楽譜等をあしらった石膏の浮き彫りで飾られている。また正面の中2階はオーケストラボックスである。
  この部屋は、レセプションや会議場等として使用されており、また晩餐会の招待客に食前酒や食後酒が供されるところである。


中央階段・大ホール
  中央階段の床には、イタリア産の大理石が張られ、その上に赤じゅうたんが敷き詰められている。階段の左右の壁には、フランス産の大理石が鏡張りされている。
  中央階段を上がった
大ホールの正面の左右の壁面には2枚の大油絵(小礒良平画伯作)が飾られている。