えびの高原・霧島神宮界隈への旅
〜久しぶりとなる"旧友との再会"〜

かつてこの地を訪れてから、幾ばくの年月が経過したのだろうか。「久しぶり」というにはあまりにも大きい過ぎ去りし年月であることよ。目の前に広がる風景がかつてのそれといささかも変わらぬことを懐かしみ、"再会"できたことに感慨ひとしお。

お湯たっぷりの紀乃島温泉での夕べもまた楽しいものであった
(2005/11/12-13)。

不動池(ふどういけ)
韓国岳(1700m)の眼下、えびの高原の直ぐ下にある美しい火口湖。湖面のコバルト色がとにかく美しく、神秘的だ。池の周囲をぐるりと囲む朱色の紅葉が更なる美を増し、なんとも表現し難い"絵"となっている。

このような色を常に維持しているのは、火山の影響を受けて水の酸性度が強いということと、光の屈折によるための現象。池の中や周囲がきれいな砂であるので濁らないこともその理由の一つ(環境省・宮崎県)だそうな。


えびの高原(1200m)
霧島連山最高峰の韓国岳(1700m)や甑岳(1301m)を望み、不動池や六観音御池、白紫池などの火山湖が点在する。

はるかには桜島の雄大さをも眺望することができる。
霧島神宮・古宮址(高千穂河原)
この鳥居の500m先に天孫降臨神籬斎場がある。

高千穂峰(1574m)、中岳(1345m)、新燃岳(1421m)への登山口にもなっている。
霧島神宮
天孫降臨の瓊々杵尊(ニニギノミコト)を祀った古社で、創建は6世紀。最初は高千穂峰と火常峰の間にある背門丘に建てられたが、度重なる噴火で焼失し、約500年前に現在の場所に移された。

現在の社殿は第21代島津藩主・島津吉貴が、1715年に建立・寄進したもので、朱塗の社殿は格調高く豪華絢爛だ。
★えびの高原・四季折々の自然
春:ノカイドウ(天然記念物)、夏:ミヤマキリシマ、秋:ススキ、紅葉、冬:樹氷
★霧島神宮・古宮天孫降臨神籬斎場
この高千穂河原には、かつて文暦元年(1234年)まで霧島神宮があった。霧島山の大噴火によって社殿は移されたが、現在でもなお
ここには神籬斎場として祭祀が継続されている。

『日本で最古の書物である古事記や日本書紀に、霧島神宮の御祭神ニニギノミコトが「高千穂の峯に天降ります」との記述があるように、高千穂峰は神様の宿る山として古より多くの人々の崇敬を集めてきた』(現地案内板)地である。

さざれ石
この石は国歌発祥の地といわれる岐阜県春日村の山中で発見され、ここに奉納された。
神話の里公園・道の駅「霧島」
標高670mの高原地帯に広がるレジャースポットで、リフト、スーパースライダー他多くの施設がある。

眼下に錦江湾と桜島を一望する景色は壮観。
御池(高原町)
周辺は樹木に覆われ、周囲4kmの霧島山系最大の火口湖。背景に聳えるのは高千穂峰。

コイ、フナ、ニジマスなど釣りファンにも人気。
★国歌に詠まれている『さざれ石』
『この石は学名を石灰質角礫岩といい、石灰石が雨水に溶解してその石灰分を含んだ水は時に粘着力の強い乳状体となり、地下において小石を集結して次第に大きくなる。やがてそれが地上に顕れて国歌に詠まれる如く、"千代八千代 歳を経てさざれ石巌となりて苔のむす"という状は、実に目出度い限りである。

この石は、国歌発祥の地といわれる岐阜県揖斐郡春日村の山中で発見されたもので、その集結の過程状態はこの石を一見してよく察することができる。

上の文章は昭和37年文部省の中庭の贈呈された「さざれ石」の木札に記されたものと同文である。
              昭和62年 天皇誕生日
                     奉納者 岐阜県揖斐川町 XXXX』
(現地案内説明碑文から抜粋)