(02)平成14年・上期 1月〜6月

平成14年(2002年)6月22日
第208回・定例会

○ お仕舞のお稽古とぶつかったり、やんごとない所用で女性陣6名全員が欠席されるという珍しいケースのお稽古風景となった。
来月の7月例会はこれまた「別会」と重複するとのことで、2か月続けてさびしい?ものになりそう。

○ 他に男性2名も欠席されたので、本日の演目6曲は出席した男性7名で務めるというかなりハードなものとなった。

○ 演目は「賀茂」、「兼平」「采女」「唐船」「蟻通」「小鍛冶」の6曲。
そのうち小生の出番は、シテ役として「唐船」と「蟻通」に、ワキツレとして「小鍛冶」に、そして地頭として「采女」にそれぞれ出演。
他の2曲に対しては地謡役としての参画であったので、結局、全6に出突っ張りの4時間で中身の濃いものとなった。

○ 「唐船」のシテ役、祖慶官人。唐土に残されていた2人の子供と日本で設けた2人の子供、別れ別れになった父子5人の再会の喜び。愛情の前には国境の無いという物語で、面白い題材である。


平成14年(2002年)6月8日
第90回・METI謡曲連盟夏季大会

○ 年2回恒例の大会へ参加した。宝生流と喜多流の諸氏を交えての合流謡会である。

○ 当グループからの出し物は、「鵜飼」と「桜川」の2曲。「鵜飼」のシテ役では、先日25日のリハーサルが功を奏して?何とか無難に務め上げられたのではないかと思う。ワキ役を務めていただいたkikuさん、ワキツレ役のgotさん、ありがとうございました。

○ 「桜川」のシテ役予定のshinさんが欠席されて、代役をおおせつかうこととなった。これまた、先日の定例会の演目のひとつでもあり、何とか切り抜けられたかと思う。

○ 毎度のことながら、喜多流お3人による仕舞「三井寺」「枕慈童」「雨月」もあっぱれ。aoさんご夫妻による重習奥伝「道成寺」もさすがであった。


平成14年(2002年)5月25日
第207回・定例会

○ 本日の演目は、「田村」「草子洗小町」「大原御幸」「桜川」「鵜飼」の5曲。「鵜飼」のシテ役、そして九番習いの大曲「大原御幸」についてはワキツレとツレ(阿波の内侍)の二役をつとめることとなった。

○ 「鵜飼」については来月8日開催のMETI夏季大会での演目でもあり、本番のリハーサルを兼ねてのお稽古にもなった。

○ 出席者12名で、Okuさん、KuさんとKukさんの3名が欠席された。


平成14年(2002年)4月27日
第206回・定例会

○ 「絵馬」「鵺」「摂待」「昭君」「国栖」「鞍馬天狗」の6曲が今日の演目。全体的に、ツヨ吟の曲が多くて「熱唱の4時間」となった。おかげで、終了後に行われた冷たい麦酒のノド越がすこぶる良いものとなった。

○ 役割分担は、「鵺」のワキ役、Kohさんの代役として「鞍馬天狗」のシテ役、そして「絵馬」「摂待」の地頭役を務めることとなった。

○ 出席者12名で、Okuさん、NaさんとKohさんの3名が欠席された。


平成14年(2002年)3月23日
第205回・定例会

○ 本日の演目は、「忠度」「蘆刈」「須磨源氏」「西行櫻」「藤戸」「春日龍神」の6曲。先月の2月例会に続き、季節柄、華やかな花を題材にした風雅な内容曲を選曲したこともあり、和やかなものとなった。

○ 春ランマン。サクラの花を題材にした謡曲物語の数々の中で、花をめでる曲趣の美しさ、そしてそれを表現するメロディーの素晴らしさを堪能した。観阿弥・世阿弥の偉大な作品の数々、その偉大さをつくづく実感する本日の謡会であった。

○ 「月になる夜の木の下に〜。家路わすれて諸共に今宵は花の下臥して夜と共に眺めあかさん」「春宵一刻値千金。花に清香月に影、春の夜の〜」(西行櫻)。曲趣としてこたえられない部分である。

○ 「藤戸」の最終場面は、かつてShi氏、Sak氏と共に無本で連吟を務め上げた箇所である。つい熱が入って、汗びっしょりの熱演と相成った。

○ 本日は13名が出席し、これまでの最高の出席率となった。Ok氏とKu氏の2名がやんごとなき理由で欠席となった。


平成14年(2002年)2月23日
第204回・定例会

○ 6名が欠席したために、出席者9名が代わる代わる代役を勤めるという「疲れる」謡会となった。代役での出番は当然ぶっつけ本番となり、それだけ緊張感が増幅することとなるが、半面では絶好のお稽古の機会になるともいえる。

○ 本日の演目は、「嵐山」「箙」「千手」「誓願寺」「室君」「盛久」の6曲。季節柄、早春の華やかな花を題材にした内容の選曲もあって、和やかな雰囲気をかもし出すものとなった。

○ 「散るかと見ゆる花の瀧。盛り久しき景色かな…」と、櫻の華やかな雰囲気をかもし出す「嵐山」。梶原源太景季が今を盛りと咲いている梅の木の一枝を「箙」に挿して奮戦したという物語「箙」。いずれも心の和む曲目である。


平成14年(2002年)1月27日
観世能楽堂での能楽鑑賞

○ 第15回「檀(まゆみ)の会」が東京・渋谷の観世能楽堂で開催された。昭和62年に松木千冬師によって創設されたのを令息千俊師が継承して、今年で15回を数えるもの。

○ 当主長男の崇俊(小学5年生)が「俊成忠度」の初シテを務めるという記念すべきものでもある。

○ 当主千俊師が演じた大曲「野宮」は、ワキ宝生閑、間狂言・野村萬斎による引き立てもあって、見事なものであった。






平成14年(2002年)1月26日

第203回 定例会・新年謡い初め会

○ 「紋付はかま」を着用しての恒例の謡い初め会兼新年会である。丹田に角帯をギュッと締めて、襟を正し、腰に扇を差して正座をする。俄然、気分が引き締まって来るから、不思議である。

○ 冒頭にお神酒を全員でいただいた後、神聖な演技として重んじられている「神歌」を謡う。ツレ役をSakuさんにお願いして、小生がシテの大役を務めることとなった。

○ 出席者11名。男女それぞれ2人ずつが欠席されたものの、淑女4人の華やかな和服姿もあって、華やいだ雰囲気の謡い初め会となった。

○ 演目は「神歌」「鶴亀」「朝長」「東北」「求塚」の5曲で、新春にふさわしい曲目が主体となった選曲も良かった。