松木千冬十三回忌追善能
〜檀(まゆみ)の会・第十八回〜
檀(まゆみ)の会と先代松木千冬師のこと 「檀の会」は、18年前の1987年(昭和62年)2月22日、当主松木千俊師の父千冬師が自分の生誕地名にあやかって命名のうえ第一回公演を立ち上げられて以来毎年開催されているもので、今年は「松木千冬十三回忌追善(平成17年1月29日)」としての開催となった。 先代千冬師は、師が無念の病に倒られるまでの間、tanto(たんと)にとってこの上ない謡稽古のお師匠さんでもあったので、手向けられた追善能が盛会裡に催された情景に接することが出来て感慨ひとしおであった(2005年2月2日)。 |
御挨拶 本日は お寒い折 またご多忙のなかご来場賜わり厚く御礼申し上げます 松木千冬が平成五年九月に早逝して早いもので十三回忌となります この度 御宗家の御出演を賜わり この様に盛大な十三回忌追善の檀の會を催させて頂きます事 千俊共々喜びと存じております これを機に 御宗家のお許しを得て 千俊に「砧」を披かせます 又 私は「清経」を恋之音取の小書にて手向けます 今回で 第十八回になりますこの檀の會がますます末永く続きます様皆様方の御支援を何卒宜しくお願い申し上げ 私の御挨拶とさせていただきます 武田志房 |
|
御挨拶 本年は父松木千冬の十三回忌に当り 観世御宗家をはじめ 武田志房師 また諸先輩方の御出演を賜わり盛大に十三回忌追善 檀の會を催させて頂きます事 誠に深く感謝致しております 本日は 御宗家に舞囃子「海士」 我が師 志房先生に「清経 恋之音取」を手向けて頂き 又 私は大曲「砧」を披かせて頂きます また 長男崇俊が 私が初面をさせて頂いた時の「小鍛冶」を勤めさせます 長時間になりますが 最後までごゆっくりご観賞賜われば幸甚に存じます これからも親子共々精進してまいります 何卒皆様方の御支援賜りますよう末永く 宜しくお願申し上げます 松木千俊 |
|
(ご観賞の参考に) 当日 観賞の参考にと一筆申し上げます 今回 能三曲の詞章ならびに一部 私なりに解釈した現代語訳したものを同封させて頂きました(謡曲大観その他を参考にしました) 当日はできる限り これを御覧にならずに舞台での声や体の動き 面の動き 装束を御覧頂ければ幸いに存じます 尚 清経 開演後 シテが登場するまでは 途中入退場できません これは恋之音取という小書(特殊演出)で 笛の音につれてシテが登場する事により ざわつくのを嫌う為でございます 笛方は秘曲で笛方は地謡座前に出て幕の方を向いて吹きます 今回の清経の見せ場の一つです 又 息子 崇俊は現在中学一年生で 体もだいぶ大きくなりましたが 初めて面をかける初面(ハツオモテ)にはもう少しあとの方が良いと思い 今回は面をかけません(ちなみに私は中学三年の時 この小鍛冶が初面の曲でした) 私が披かせて頂く 砧 はとても重い曲で 二時間弱の大曲です シテの心情をどこまで表現できるか 精一杯精進し舞いたいと存じます 当日はお寒い事と存じますが 舞台よりお待ち申し上げております 松木千俊 |
(番組) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|